・最近のこと (ものづくり)
一見、
音のないような静寂な世界にも、
「音」
は、ある。
人の耳には届かないくらいの微かな音。
凍てつく夜に雪が舞い降りてくる気配...
深々とした音が確かにある。
日中でもひんやりと、
人も足を踏み入れることのない森林にも...
樹々の息づく営みの音が聞こえてくる。
静かな佇まいのろうそくにシュッと炎を宿すと、
聞きこぼしてしまいそうなほどの音が
確かに心に届いてくるような...
そんな灯りを表現できたら... と。
そして、「時」を豊かな記憶に残すべく灯してもらえたなら。
近々は、そんなことに思いを馳せ作業している。
『街の灯り』
『街の灯り』というろうそくをカタチにしだした辺りから、
温めていた何かがカタチに添うように
響き合いだしているような実感が微かにある。
waxの性質上、不得意と思われる表現技法を、
ずっと長いことどうしたらできるだろうと考えては試していた。
ようやくこういうコト... という方法に出会えた。
だからこそ、表現が広がるような気がしている。
時を好機にして、同じようなことを独自に歩んできた人に
ようやく出会えた。
お互いに、苦労して追究してきたからこそ許しあえる
情報交換をしてみたりもした。
(愉しかったなぁ。)
『スイム white』
ろうそくを作り続けて約20年ほど...
ようやく見えてきたこと、聞こえてきた音がある。
そして、まだまだ辿り着けないこともあるし、
まだ見ぬ景色もきっとある。
歩む速度は環境の折々で変わるかもしれない。
けれど、
わくわくする。
そして、願わくば...
使い手となる皆さんにも、
期待したいことがあったりして。
これはまた別の機会に...。
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