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・シンプルな灯り を


-少し長文です。-



ろうそくを作り始めてわりと早い段階で、
シンプルな形のキャンドルを手掛けるのを
やめました。

それは、大手メーカーのものの、
作ることのできる総数、灯り具合、
お手元に届ける時のお値段、
諸々.. 色々な意味で敵うはずもなく。
この小さな手仕事の工房があえて手掛ける
意味も見出すことができずで。








けれど、作る年数を重ねるごとに、
灯す、という点を重視する時、
やはり何でもないシンプルなろうそくを
作ることへの憧れは福々と育ってゆきました。


何でもないシンプルは、
シンプルだけど..シンプルだけに、
本髄が際立つというもので、
思うままに手を動かしてみると、
細部に気を配らなければいけない..ということを

改めて考えさせられました。

と、同時にいつも手掛けることと又少し違う
規制?の中、作ることの難しさを知る

楽しい時間がやってきました。



そんなことを試行錯誤するうちに、
デンマークで展示をしながら、訪れてみませんか。
というお誘いが舞い込みました。

灯りの文化の根付いた国への憧れは、
作り始めた当初から、穏やかに熱く(笑)..

私の気持ちの中にと灯され続けてきました。









実際に訪れたデンマークは、
日本での灯りのあり方とは、
やはり..きっと、在り方も捉え方も違っていて、
風土、生活背景の差から生まれるものだ

ということを、
実際に灯りのある暮らしぶりを見させてもらえたり、
ヒュッゲな時間を束の間味わったりすることで、

身をもっての再確認。


そんな風に過ごしながら、シンプルな灯りの、
デンマークで求められる要素、

日本で求められる要素..

頭の中は気づかぬうちに多少の..
お仕事モードにスイッチが入っておりました。


灯して欲しいシンプルは、
只々シンプルではあっても、
今の日本の人に合ったシンプルで在りたい..
そこが、私のシンプルな灯り作りの着地点
だったのかもしれません。












今回、旅を共にした作り手の方々と、
「デンマークでの時間から」という機会を
作って戴きました。

私のデンマークで過ごした時間の中で、
灯りを再確認できたこと...
カタチにできたのが、「シンプルな灯り」です。

只、意匠だけのことではなく、
ろうそくが灯される時間、場面、
思い巡らせて、無駄を削いだ灯り。







お食事時に灯されることを想像して、
香りはのせてありません。

シンプルでも、灯りの扱い方に対する
日本の人の感じ方に添って、
やはり私の灯り作りらしく、できるだけ
蝋は内側に溢れます。
けれど、体積は小さいので、
ある程度育つと、蝋が流れますので、
そこからは、造形を愉しんで下さい。


本日からのヒナタノオトさんでの企画展、
「デンマークでの時間から」へ
送り出しました。





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