・「工房からの風」終了致しました。
作り手、使い手、それを丁寧に渡すひと...
それぞれの立場で物作りの日を囲むように
それぞれが、それぞれを思い、集い、
過ごしたような和やかな2日でした。
五行テーマの「火」の年に、
私は、ろうそくのひとだから、
手仕事の庭で、
庭びとさん達が日頃手塩に掛けたお庭の片隅に場を借り、
ろうそくを灯してお迎えすることができたこと、
とても幸せなことと、
後から後から雪が積もるべく、深々と感じております。
自身の出展ブースに限らず、
お声かけ戴いて私にできることは惜しみなく、
ご一緒させて戴きたく、それぞれすてきにカタチにして戴き、
終えて今は、清々しく温かな心持ちです。
陶芸、硝子、木工、革、お食事...
火は、材を固め、材を溶かし、和らげ、
道具を温め、食を焚く...。
私のろうそくという分野もまた、
材を溶かし、固体部分を作るのに、いつでも火と共にあります。
そして、他のものと少し違うのは、
火は再び作品に火を熾し、
確かに過ごした時の輪郭をwaxに刻み、
陰影を生み、造形を創り出し、
ひとに1/fゆらぎというリズムを与え、
気持ちを和ませ、心潤し、慰め、
火との心や、暗闇を照らす光となる。
そんな一連を過ごして終える道具。
火はフシギ。
材を息吹かせ、
作品というカタチを生み出し、
さらには、温かく明るく照らす。
火と共にある手仕事がゆえ、
今回の「風」では、自身でも改めて思い深め、
更にまた止むことなく魅了され、わくわくとし、
いろいろなジャンルの作り手の皆さんや、お客様に、
関心をもってご覧戴けたことは、
本当に奥深くまで嬉しさが染み渡り、
心に灯り灯す想いでおります。
初めて自分が「工房からの風」の扉をトントントンと
叩いた頃の、大変心許ない状況や心境を思い起こして、
重ねて、
自分なりに深め、過ごし、
自分なりの...深化、芯化を、
作り手としての真ん中に据え置けたのでは...と
思っております。
両当日、大変多くのお客様。
皆さん、心持ちのよい方ばかりだったように思います。
恵まれておりますね。
長々と失礼致しました。
「工房からの風」へ、どうもありがとうございました。
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